王国元老院part4


王国元老院

議員や傍聴席の見物人全員が起立、帽子等も脱衣し、仰々しい顔つきである。
ルブーフコート・フィルが国王行進曲を演奏している。
議堂に管弦楽団の演奏ステージを目立たないところにひっそりと併設してあるところが、議会制王政の歴史の深さを物語っている。

   コツ、、コツ、、コツ、、
 
左から、王璽尚書のルイス・ジュッペラーニ卿、ロゼネーロ家亡命のときに帯同し続けた貴族。
中央に、我クラトニア王国の国王 クリスティアーノ・ロゼネーロ公爵陛下
右に、国王院(国王陛下の諮問機関)のファビオ・ペッローネ卿、今回の革命を指導し、臨時政府の長官となっていた。
 
国王陛下は自らの取り巻きを従え、議長と挨拶を交わし、登壇した。
 
 「我輩は、クラトニア王政憲法を承認し、歓迎し、そして神聖さを与える。
すなわち、サルヴァトーレ教のいうところの祝福を行う。そして民主主義がこのトラニア半島とトラニアの民のもとに舞い戻ったことを我輩は慶ぶ。
クラトニアが自由と平和を愛する国家として国際社会で活躍できることを切に願う
復興暦16年6月20日をもって、クラトニア王政憲法を公布する

 
議堂に国王陛下の声が木霊した。これをもってクラトニア王政憲法は正式に公布、施行された瞬間であった。王璽尚書が登壇した。
 
 「エーゴホン、王国元老院の第一党である、クラトニア国民運動党の首班、シオヴィル・クルコティーニから受け取った、各院長名簿をここに承認する」
 
王璽尚書は、ロゼネーロ家の紋印を、ゆっくりと取り出し、丁寧に国王に渡した。
国王陛下は王璽を、各院長名簿の一番下のところに押した。
 
 「ゴホンッ。では各院長を読み上げる」
 
外務院 シオヴィル・クルコティー

軍務院 フィリッポ・ルーランドルフ

財務院 モルトルリーニ・ルブーフルス

通商院 フランチェスカ・パーチノッティ

法務院 ベルヴェヌート・スカルフィーネ

報道院 ダンテ・エルカーネ

鉄道院 ビルター・ポルコラート

 
7人が主要院長となった。これでクラトニア政府も発足したのであった。
A.E.16 : 6/20