【マフィア・ギャング】暗躍者たちの冬part1【官僚たちの夏のパクリ】

ここはウィルバー合衆国ニューオルタルスシティの一角に位置するトラニア人が多く住む地域、人々はここを「リトルトラニア(Little Torania)」と呼ぶ。ほとんどがレンガつくりのアパート・ボロ臭いホテルやカジノであり、新聞紙やゴミがそこらじゅうにあふれ、ニューオルタルスシティの中心部とは真逆の地域。ここがクラトニアンマフィアの活動拠点になってることはいうまでもない。
 
今日も深夜に暗躍者たちが動き出す。
茶色のアヴァルド車が一台暗いアパート街をゆっくり走る
「オルタルスの冬は冷える」
彼は着ているコートに手を突っ込こんだ。
彼の名はベヌート・ジャンレッタ。ソルジャー成り立ての青年だ。
「ベヌート、角の向こうの洋服店だ。あそこを襲撃する」
ベヌートの先輩である彼はペッロ。
「たしかにうちらのシマに出店しているが、あんな店ほっといていいのでは」
たしかにベヌートの言うとおりだ、あれぐらいの店なら襲撃などせず、脅せば尻尾を巻いて逃げていくだろうし、むしろほっておいてもなんの問題もなさそうである。
「まぁ色々事情がある。さっさと片付けよう」
 
車を店の前に横付けして、店のカギを無理やり壊し俺達2人は中に進入した。
「なんかドレスのような服が多い店だ。ますます襲撃する意味がわからないな」
そう、ベヌートは口にしながら鉄の棒で店内を荒らしまわった。
ブーー。
遠くから数台の車の音がきこえる。警察なのか、やばいな。
「今すぐ伏せろ」
ペッロが叫んだ
 
黒い三台のクラシックカーが店の前に止まった。
「オーホッホッホ、殺りなさい」
ドドドド。
俺達が乗ってきた車は吹き飛び、店内は俺達が荒らしたい以上に破壊された。
俺達2人は必死に伏せて弾には当たらずに済み。黒いクラシックカーたちは去っていった。
ひとつだけ確認できたのだが、クラシックカーから機関銃を乱射してきた連中全員が女だった。